こんにちは、塾長です。
大学院受験は情報が乏しいのが現状。
今回は第二弾として、今年大学院の修士課程を修了した方へインタビューしていただきました。
成人領域を修了した大学院生の場合
ー大学院を受験したきっかけは?ー
私の場合は、とにかく現場から逃げたかったから大学院を受験した、というのが正直なところです。看護師を5年続けて、先輩看護師の理不尽な要求とか、人間関係に本当に疲れ果てたのがきっかけですね。
ー成人領域を受験した理由は?ー
働いていたのが内分泌系の、いわゆる糖尿病の病棟だったので、成人のことしか知らなかったんです。
ーどうやって大学院を選びましたか?ー
住んでいた地域から近い場所・国公立・受験科目が英語と面接だけ、という条件で探しました。どんな研究がしたいとか、どの教授に学びたい、というようなことは何も考えていませんでしたね。最終的には大学院のホームページを確認して、優しそうな教授だったので決めました。
ー教授訪問はどうでしたか?ー
受験の条件に教授と研究の相談をすることが必須でした。なので、受験したいという旨と、研究の相談がしたいという旨をメールで送りました。2・3日して、教授からお返事をいただきました。私のメールから、別に研究をやりたいわけではないんだということを察してくださったみたいです。とにかく気軽に一度研究室に遊びに来てくださいと言われたので、本当に気軽に行ってしまいました。でも、実際に訪問して、大学院の様子がわかっていくうちに、研究が面白うそうとか、大学の教師になりたい憧れを持つようになって。それで、本格的に受験を決意しました。
ー受験対策について教えてください。ー
受験は英語と面接だったので、毎日英語漬けでした。過去問は閲覧だけ、メモも取ってはいけなかったので、出典を繰り返し頭の中で唱えて、後から検索して同じ論文を入手したりしましたね。あとは、他の大学院で公開している過去問も繰り返しやって。Google Scholarで英語論文を入手して、全文訳をやったり。毎日1時間は英語に充ててました。面接対策は、聞かれるだろうことが予測できていたので、特に準備はしませんでした。
ー実際の受験はどうでしたか?ー
英語は、大問3つでした。具体的には、質的研究と量的研究の研究方法を比較した文献が1題と、量的研究の抄録がグラフ付きで2題出題されました。全文訳が8割方のイメージで、あとはグラフの読み取りや空欄補充 (本文を読めば埋められるもの) などでした。最初、辞書で引きながら訳していましたが、途中から時間が足りなくなりました。やはり単語力は大切だと感じました。
面接は「なぜ受験したか」「どんな研究がしたいか」「進学後の生活は大丈夫か」「家族や職場はなんて言っているのか」「卒業後の進路はどうするか」などが聞かれました。事前に準備していたのと、面接では点差がつかないといわれていたので、緊張せずに臨みました。
ー大学院生活はどうでしたか?ー
大学院進学と同時に職場を辞めて、夜勤専従でアルバイトをしながら大学院に通いました。働きながら、ゼミや講義の準備、研究計画・研究遂行・成果発表の準備など、毎日大変でしたが、充実した学生生活でした。正直言って、生活水準は下がったし、自分の時間はないし、環境は一変します。でも、その分得られるものは大きいと思います。
ー今後の展望は?ー
今は大学の助教のポジションをもらえたので、少しずつ学生指導に慣れていきたいと思います。将来は博士課程に進むことも考えていますが、まずは少しずつ。臨床の時と違う大変さはありますが、大学院で勝ち取った実績が自分に自信を与えてくれています。大学院進学は、間違いなく人生の転機でした。
コメント