こんにちは、塾長です。
看護師にとって学会は一部の偉い人や看護研究をやらされた人が行くものという認識が強いように感じます。
しかし、同じことに興味を持ち、一生懸命になっている人と交流することは刺激になりますし、モチベーションにもつながることは間違いありません。
せっかく看護師になったなら、一度は旅行気分でも参加してみてください。
今回、口演の演者として参加する方法をご紹介します。
学会発表までのロードマップ
研究を学会で発表してくることになりました。
どうやって申し込めばいいんですか?
それはいい機会だね。
学会に参加する方法は以下の通りだよ。
① 学会の会員になる
→看護系の学会で発表する場合、「会員であること」を求められることが多いです。もちろん中には、非会員の発表を認める学会もありますので、ホームページで必ず確認しましょう。
② 抄録を登録する
→発表したい研究の抄録を登録します。基本的には学会ホームページに登録フォームが設置されていることが多く、そこに投稿します。
※学会の会員費は5000円から15000円がおおむねの値段です。年会費なので、1年ごとに請求されます。
※演題〆切は学会開催の6ヵ月~9ヵ月前に設定されていることが多いです。発表したい学会のホームページを定期的に確認し、演題登録期間を逃さないように注意しましょう。
③ 事前参加申し込みをする
→ほとんどの学会は事前参加申し込みをすると数千円参加費が安くなります。
※おおむね、参加費は5000円から15000円です。
発表の準備をしよう
参加の申し込みはできました。
発表はどのような準備が必要ですか?
お疲れ様。
学会発表で口演 (登壇して研究成果をプレゼンするスタイル) する場合は、発表スライドを準備しよう。
作成上の注意は以下の通りだ。
注意点1: 発表スライドの大きさ・フォントおよびサイズ・枚数に制限がある場合がある
スライドの大きさ→標準 (4:3) か、ワイド (16:9) か、自由か
フォントおよびサイズ→指定のフォントやフォントサイズがあるか
枚数→〇枚まで、という指定はあるか
注意点2: 発表時間は何分か
1スライド30秒と考えて、スライド枚数を考える
注意点3: 利益相反 (COI) スライドの指定がある場合がある
スライド例は学会が準備してくれたものを使用する
注意点4: アニメーションや画面切り替えは過剰にしない
学会発表では、アニメーションは最低限の使用にとどめる
注意点5: スライドの見やすさは適切か
×文章→〇短文
×文字だけ→〇図表入り
×左右上下のバランスが悪い→〇均整の取れたバランス
×スライドごとにタイトル位置がずれる→〇スライドのタイトルが同じ位置
※詳しいスライドの作成方法は関連記事をご参照ください。
発表本番の動き方
いよいよ発表です。
何か注意点はありますか。
大丈夫、発表者は皆緊張しているものだよ。
一番大切なのは、学会を楽しむことだ。
発表当日の動きは以下の通り。
① スライドデータの提出
→前日、または当日の指定された時間までに発表スライドを提出する。スライドデータはUSBなどの持ち運び可能な記憶媒体に入れておく。データ提出ブースには係員がいるので、指示に従ってデータを移行する。
② 発表セッション開始時間までに会場に入る
→会場が広く迷う場合もあるので、余裕をもって会場に入る。可能なら、同じ会場で先に行われているセッションから入っておくと安心。
③ 会場で座る場所は「次演者席」の周辺
→発表者が座るべき場所は「次演者席」とのぼりで知らされているので、その席に座る。
④ 座長 (司会進行の先生) の紹介 (所属・演題テーマ) を受けて発表を開始する
→紹介を受けた場合は、スライドの1枚目 (タイトルページ) は読まないことが多い。
⑤ スライドに書かれていることはすべて読む。反対に、書かれていないことは極力しゃべらない。
→スライドに書かれていないことを話されれば話されるほど、聞き手側は理解できなくなる。
⑥ 最近は「結語」「まとめ」のスライドも提示するだけで読まないことが多い。
→前の演者の発表の仕方などに倣うとよい。
⑦ 聞き手か座長が質問をしてくれるので、適宜回答して終了。
→研究者は誰よりも発表した研究に関して詳しい人間です。質問者は「素人」と思って、自信をもって回答してください。
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