こんにちは、塾長です。
今回は論文執筆で一番難しい「背景」の書き方をご紹介します。
この記事を読めば、テンプレートや型を使って楽に論文が書けるようになります。
背景を攻略する3ステップ!
背景って、書いていくうちに自分が言いたいことが分からなくなって嫌いです。
どうやったら上手に書けますか?
論文の中で、「背景」が一番難しいのは正しい感覚だよ。
それだけに、今回紹介する攻略法はすごく有効だ。
ぜひマスターしよう。
背景を攻略する3ステップ!
① プロットを書く
→ どんな文章を書く時も、いきなり書き始めれば行き詰ります。
小説を書くように、まずはプロット (全体の流れを箇条書きで書いたもの) を準備しましょう。
② 先行研究をプロットに当てはめる
→ 背景の場合、「先行文献を集める = 研究の意義を深める」作業と言えます。
「たくさんの文献が自分と同じ主張をしています、だから研究の意味があるんです。」とアピールしましょう。
③ パラグラフを整える
→ 1つのパラグラフ (段落) で言いたいことは一つだけです。
また、論文全体を通しても、1つのパラグラフの中でも、守備は一貫している必要があります。
書き方には型がありますので、しっかりマスターしましょう。
背景は「プロット → 先行文献当てはめ → パラグラフ整理」で攻略しましょう。
プロットを書く
プロットはどうやって書いたらいいですか?
プロットを書けばいいといわれても戸惑うのは当然だ。
今回、背景プロットのテンプレートを紹介するよ。
自分の研究に合うように使ってみよう。
背景プロットのテンプレート
研究テーマ例:「乳房切除術を受けた乳がん患者に対し音楽療法が術後疼痛に与える効果」
【第1パラグラフ】「問題点」について幅広く知られていることを記述する。
・乳房切除術による術後疼痛の現状
・術後疼痛に対し現在行われている対策
・それでも解決しない術後疼痛の問題点
【第2パラグラフ】「問題点」が解決した場合のメリット・しないことでのデメリットを記述する。
・術後疼痛が解決した場合のメリット
・術後疼痛が解決しない場合のデメリット
【第3パラグラフ】「問題点」を解決する新たな介入の提案を記載する。
・音楽療法とはなにか
・音楽療法はなぜ従来解決しなかった問題点を解決するのか
【第4パラフラフ】研究の仮説・目的・意義を明確に宣言する。
・音楽療法は乳房切除術の術後疼痛を緩和するものと仮定する。
・よって本研究は、乳房切除術を受けた乳がん患者に対し音楽療法が術後疼痛に与える効果を明らかとする。
・これにより、乳房切除術を受けた患者の新たな疼痛緩和方法を模索し、術後セルフケアの確立を促す。
背景テンプレートを自分の研究に合うように上手く活用しましょう!
先行研究をプロットに当てはめる
プロットができたんで、あとはガンガン思いの丈を書いていくだけですね。
ちょっと待って、背景に研究者の思いはほとんど不要なんだ。
背景の8割は先行研究を引用するイメージでいいよ。
先ほど作り上げたプロットに合う先行研究を当てはめていくよ。
先行研究をプロットに当てはめる
【第1パラグラフ】を例にとると…
・乳房切除術による術後疼痛の現状 → 「乳房切除術/術後疼痛」で検索
・術後疼痛に対し現在行われている対策 → 「術後疼痛/対策」で検索
・それでも解決しない術後疼痛の問題点 → 「術後疼痛/問題点」で検索
このように、プロットごとに先行研究を調べていく!
プロットごとに検索式を作り、先行研究を調べていきましょう。
パラグラフを整える
先行研究が集まりました。
でも、うまく文章がまとまりません。
パラグラフには完全に「型」があるから紹介しよう!
パラグラフを整える
パラグラフの「型」は【結論→補足説明→もう一度結論】!!
【第1パラグラフ】を例にとると…
結論:乳房切除術による術後疼痛には課題がある。
補足説明:〇〇らは乳房切除術の術後疼痛には△△の問題があると指摘している。これに対し、××らは□□という対策を講じており、一定の効果は得られているものの、・・という課題が残っている。
もう一度結論:よって乳房切除術を受ける患者の術後疼痛は・・という点において解決すべき課題を残している。
パラグラフの「型」は【結論→補足説明→もう一度結論】です。
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