看護論文書き方講座④【結果は事実だけ明記せよ!】

看護研究

こんにちは、塾長です。

今回は「結果」の書き方をまとめました。

ここは論文のお作法を知っているかどうか、一番現れるところです。

ぜひこの記事を参考にしてください。

結果を書くための5ポイント【結果は事実だけを明記せよ!】

キャリアナース
キャリアナース

「結果」の書き方って、決まりきったルールがあるんですか?

当然すぎるって言われて、あまり教えてもらえません。

塾長
塾長

確かに、「結果」はお作法が満載だ。

まずは、「結果」を書く際に注意したい5つのポイントから紹介しよう。

結果を書くための5ポイント

Point1: 事実を包み隠さず記載する
 期待しない結果も隠さずに記載する
 期待した結果になるように事実を曲げない
Point2: 考察と混同しない
 結果に対する考察を混ぜない(特に質的研究)
Point3: 結論を書かない
 解析から得られた結果のみを記載する
 得られた結果を「良い」「悪い」と結論付けない
Point4: できるだけ簡潔に記載する
 考察しない結果は書かない(結果に書いたことは全て考察する)
 文章で結果を示すのではなく、できるだけ図表でまとめる
Point5: 図表や「:」「;」を使い分ける
 世界基準に合わせて図表や記号を使い分ける

結果の構成

キャリアナース
キャリアナース

注意点はわかりました。

具体的に、どんなことを書いたらいいんですか?

塾長
塾長

次に、結果の構成を見ていこう。

今回紹介する構成をそのまま使用してしまっても大丈夫だよ。

結果の構成

1.研究全体の結果
・何人の対象者が参加したか
・対象者の基本属性(性別比・年齢比・疾患有病比など)
2.解析ごとの結果
以下のうち、いずれかの分け方で書く
・いくつかの解析を行った場合→t検定、回帰分析など解析方法で分けて書く
・対象者の差を明らかにしたい場合→対象者ごとに分けて書く
・実験の時系列が結果に影響する場合→実験した時系列ごとに書く

表の具体的な書き方

キャリアナース
キャリアナース

表の書き方のお作法は何ですか?

塾長
塾長

表のお作法はずばり「余計な線を書かない」だ。

具体的に見ていこう。

表の具体的な書き方

Point1: 縦線は書かない
Point2: 横線はなるべく書かない
Point3: タイトルは表の上
Point4: 省略語は必ず表下の凡例(レジェンド)に書く

図の具体的な書き方

キャリアナース
キャリアナース

図の書き方のお作法は何ですか?

塾長
塾長

図は基本的に「解析でインパクトのあった結果」をビジュアルで示すものだ。

例えば、「有意差の出た一元配置分散分析」みたいな感じ。

以下で細かなルールを見ておこう。

図の具体的な書き方

Point1: 軸ラベルは必ず書く
Point2: 凡例は右に書く
Point3: タイトルは図の下

約物の使い分け

キャリアナース
キャリアナース

「:」や「;」はどうやって使い分けるんですか?

塾長
塾長

普段なんとなく使用している記号(約物)も、使用上のルールがある。

ここでは「:」「;」「/」「-」「” “」「’ ‘」の使い分けを紹介しよう。

約物の使い分け

「:」と「;」の使い分け
① colon「:」は「前後の文が=」のときに使う
  「:」の前はスペース不要 後ろは半角スペース
② 「:」の前には完全文 (主語・術後などがそろった文) か単語が入る
  「:」の後には「:」の前の補足説明が入る
  「:」の後にリストを書いてもよい
例1: Washington, D.C.: the capital of the United States.
例2: We recruited the following persons: Tom, June, and Mary.
③ semicolon「;」は「しかし、さらに、言い換えると」など接続詞の代わりに使う
  「;」の前はスペース不要 後ろは半角スペース
  ただし、「and」「but」「or」などの接続詞には「,」を使う
④ 「;」の前後は完全文が入る必要がある
  一つひとつのリストが長い時は「;」で区切る
例1: Eating is happiness; overeating is misery.
例2: There are e-mail adress of us: ○○@○.○; △△@△.△ and □□@□.□

「/」と「-」の使い分け
① slash「/」は「or」の代わりに使う 「and」の代用も可能
  「/」の前後はスペース不要
例1: Which do you like fish/meat? 「or」の代用
例2: My mother is nurse/teacher. 「and」の代用
② dash「-」は「直前の語・文の補足説明」に使う
  「-」の前後はスペース不要
  ただし、正式には( )で補足説明するのが一般的
例: The tree-he cut off- was national treasure.

「’ ’」と「” “」の使い分け
① 引用部分は「’ ‘」で囲む 引用部の中にさらに引用する場合は「” “」を使う。
例: He said, ‘Why she said “good-bye” ?’
② 本や論文など、作品は「’ ‘」で囲む
例: ‘Nurse career advance’
③ 特殊な意味を示すときは「’ ‘」で囲む
例: Music is medication. So, the doctor provided the ‘medicine’.

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