こんにちは、塾長です。
この記事では失敗しない大学院の選び方を紹介しています。
ポイントは「研究テーマ」「3条件の明確化」「指導教員のリサーチ」です。
これから大学院受験を開始する方はぜひご一読ください。
今すぐできる!答えるだけでざっくり研究テーマ完成

研究は大学生以来です。
大学院の受験に研究テーマは必要ですか。

確かに、大学院を選ぶ際に一番大切なのは研究テーマです。
でも、研究計画は入学後に具体化するから、今はざっくりとでいいよ。
ここでは、研究テーマの簡単な決め方を紹介するよ。
ざっくり研究テーマ完成シート
対象者は誰? | 患者・家族・医療者・学生・その他 ( ) |
どこの人? | 病棟・外来・学校・在宅・その他 ( ) |
何歳? | 歳 |
性別は? | 男性・女性・どちらでも |
病気は? (どんな病気?) | なし・あり ( ) |
治療は? | なし・手術・薬物・放射線・その他 ( ) |
介入は? | なし・あり ( ) |
暴露は? | なし・あり ( ) |
何を比べる? | 年齢別・性別・病気別・介入別・その他 ( ) |
何を調べる? | 身体変化・心理変化・社会変化・その他 ( ) |
既存尺度ある? | なし・あり ( ) |
例えば回答結果が下のようになった場合、研究テーマはこうなります。
対象者は誰? | 医療者 (看護師) |
どこの人? | 病棟 (循環器外科) |
何歳? | 20~22歳 |
性別は? | どちらでも |
病気は? (どんな病気?) | なし (関係なし) |
治療は? | なし (関係なし) |
介入は? | あり (一か月おきにカウンセリング) |
暴露は? | あり (手術患者を担当する) |
何を比べる? | 介入別 (カウンセリングの有無) |
何を調べる? | 心理変化 (ストレス・やる気・思い) |
既存尺度ある? | なし |
【研究テーマ】心臓血管手術患者を担当する卒後3年以下の看護師に対するカウンセリングの心理的効果: 質的記述的研究
既存尺度を使って研究をする場合は量的研究、そうでない場合は質的研究になります。
この程度まで研究テーマを絞っておけば、教授面談の際にも困りません。
詳しい研究の進め方などは関連記事をご参照ください。
ざっくり研究テーマ完成シートで研究テーマを決めよう。
3つの条件を明確に【仕事・学費・進路】

大学院を選ぶ条件について教えてください。

ポイントは通えるか+通う価値があるかだよ。
具体的には「仕事・学費・進路」を考えよう!
① 仕事→「今の職場は続けられるのか」を考える
考えるポイント | |
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続けられる | 職場は進学に協力的か (シフトの調整をしてくれるか) 大学の時間割は社会人に優しいか |
続けられない | 新しい職場は見つかりそうか (転職活動が必要) 当面の生活費や学費は確保できるか |
「生活基盤が確保できるのか」は受験にとっても重要です。
僕も受験面接で「大学院に来ても生活していけますか?」と問われました。
大学院にとっては、進学で学生が不幸になることは避けたいのです。
② 学費→「修士2年/博士3年のトータルでかかる学費」を考える
考えるポイント | |
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国公立 | 【入学金】282,000円 【年間授業料】585,800円 (修士2年で1,171,600円、博士3年で1,757,400円) ※その他に教科書代・交通費なども考慮しよう |
私立 | 【入学金】200,000~400,000円 【年間授業料】400,000~1,200,000円 (修士2年で800,000~2,400,000円、博士3年で1,200,000~3,600,000円) ※その他に教科書代・交通費なども考慮しよう |
国公立は学費が安い分、受験倍率は高くなります。
私立でも奨学金制度や長期履修制度が利用できる場合もありますのでうまく活用しましょう。
③ 進路→「大学教員になるか/臨床に戻るか」で考える
考えるポイント | |
---|---|
大学教員になる | 大学教員の枠に空きはあるか (受験する大学院に採用されたい場合) 教授にコネクションはありそうか (詳細は後述) |
臨床に戻る | 修士/博士の学位は臨床で有利に働くか 学位持ちに優しい職場か |
卒業後の進路に関しても明確にしておきましょう。
大学教員になるにはコネクションが大切です。この辺りは後述します。
臨床の場合、学位取得に意味がない場合はもちろん、師長や部長からは煙たがられる場合もあります。
職場に学位持ちがどれほどいるかを調べておくとよいでしょう。
大学選びの条件は自分に合った「仕事・学費・進路」!
指導教員をリサーチせよ【研究テーマ・研究実績・研究室の雰囲気】

条件に合う研究室をいくつか見つけました。
どこに決めたらいいんでしょうか?

指導教員は入学したら何年も指導してもらう人だ。
だからこそ、じっくりリサーチしよう。
教員の研究テーマは? 自分の研究テーマとの親和性は? | HP・KAKEN・医中誌・PubMedなどで教員の名前を調べよう 自分の研究テーマが合わない場合はお断りされることもある |
論文数は? 所属学会は? 学会役員や社会活動は? 教員の年齢は? | ラストオーサーの論文が多ければ指導実績は豊富 所属学会が多ければ人脈が広い可能性が高い 役員や社会活動が多ければコネクションが強い可能性大 教員の残り在職期間が短い場合はお断りされる場合も |
研究室の雰囲気は? | HPで公開している場合はチェックしておこう 在籍している大学院生の数が分かればありがたい |
指導が断られるケース
- 研究テーマが合っていない (専門外で指導できない)
- 学生が在学中に退職する予定がある (年齢や転勤などで)
- 研究室に大学院生が多い (指導しきれない)
大学院受験は願書を出す前に指導教員と打ち合わせを行っていることが義務付けられます。
指導をお断りされないよう、しっかり事前リサーチしておきましょう。
お断りされないように指導教員はしっかりリサーチしよう!
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